【本の話】『鳴かずのカッコウ』手嶋龍一 著
『鳴かずのカッコウ』手嶋龍一 著。
久しぶりに氏の小説を読んだ。
オープン資料の緻密な探索、丁寧な潜入捜査、地味だけど好印象を残せる、、、リアルなインテリジェンス・オフィサーの姿がいきいきと描かれている。
神戸という街の魅力にも触れられており、コロナ禍が落ち着いたら行ってみたい街にカウント。
前作までの主人公スティーブン・ブラッドレーもチラッと出てきて、主人公に助け舟を出してくれます。
この辺りも、故・ルカレ翁のスタイルを思いださせます。
インテリジェンス小説を書く人は目をそらしてはいけない、今や新しい冷戦となった米中関係における日本が果たすべき役割も学べます。
諜報界にご興味のある方は、ぜひ読んでみてほしい一冊でした。