【本の話】『地図で読むアメリカ』

トランプ大統領がコロナウイルスに感染して、退院してきた。
入院からまる3日での退院には、懸念や批判も出ている。
アメリカの今後は、まったく先が読めない。

そこで、今日はアメリカに焦点を当ててみたい。 紹介する本はこちら。

『地図で読むアメリカ』(朝日新聞出版)

先日、All ReviewsのYouTubeチャンネルで、この本の作者ジェームス・M・バーダマンさんの対談を拝見した。
とても興味深かったのと同時に、日本の最大の同盟国のことについて、いかに自分が知らないかを思い知らされた。

この本は、アメリカ地図を10の異なる文化圏に分け、それぞれのルーツ、地形、経済、など様々な特性に基づいて分析し、アメリカへの移民が始まったころから、現代に至るまでのアメリカを文字通り地図と分かりやすい解説を用いて説明してくれる。
バーダマン先生は早稲田大学名誉教授でもあるので、日本人にもとても読みやすく書かれていて、実にためになる。

偶然だが、最近アマゾンプライムやネットフリックスで見た映画やドラマでおもしろかった作品が、アメリカの南部を舞台にしたものが多かった。

グリーンブック』(アカデミー賞作品賞含む3部門受賞!)、
トゥルー・ディテクティブ』(猟奇殺人を追い続ける二人の南部の刑事の話、抜群!)、
こちらは少し前の作品になるが『真夜中のサバナ』(南部のエリート社会の形成!)
などなど。

いずれも名作揃いで、舞台がみなアメリカの南部。

ただ南部とはどこからどの州までのことを指すのか? 
いわゆる南部と我々日本人がイメージしているものと、アメリカ本当の南部は同じか?

移民国家であるからこそ米国各地に一言では説明できない事情と歴史と土地の成り立ちがある。知らないことばかりだった。

自分が知っていると思っているアメリカは本当に正しいのだろうか。
各章を読みながら、これまで長く漠然と抱いていたアメリカのイメージを更新することができた。


2020年11月3日、アメリカでは大統領選挙が行われる。
その影響を受けない国は地球上にはない。

これからの世界を見通すためにも、今この時期だからこそ、この本を読んでアメリカの正しい地図を手に入れておくべきだと思う。

 



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