Naoise Dolan: Irish novelist ニーシャ・ドーラン

Naoise Dolan氏は、アイルランドの女性作家、29歳。

今日、BBC World Book Clubのポッドキャストを聞いていたら彼女と彼女のデビュー作品が取り上げられていた。
デビュー作『Exciting Times』。

ストーリは、アイルランド人の英語教師の女性エヴァが香港に滞在を始めるところから始まる。
子どもたちに英語の文法を教える仕事をしているが、あるときオックスフォード大学出の英国出身の男性銀行員ジュリアンと良い仲になり同棲を始める。しかし一緒に暮らし始めると恋人というより同居人になってしまい、何か物足りなさを感じるエヴァ。
そんなとき、香港人女性の弁護士エディスと出会う。彼女は野心的でエヴァが求めていたものすべてを持っていた。一緒に劇場に行ったりとともに時間を過ごすうちにどうしようもなく彼女に惹かれていくエヴァ・・・。

実際に香港に滞在している間に執筆を開始し、5か月間で書き上げたという。
ポッドキャストでは「どこまで作者の実体験が描かれているのですか？」という問いに、これはすべてフィクションで自分のことを書くなんて考えられない、ということだった。

出版直後から文壇各方面から絶賛されている。
Wikipediaによると、Awards and recognitionにはこれだけ賞候補にも選出されている。

2021 – Longlisted – Women's Prize for Fiction[20]
2021 – Longlisted – Swansea University International Dylan Thomas Prize[21]
2020 – Shortlisted – Waterstones Book of the Year[22]
2020 – Shortlisted – The Sunday Times / University of Warwick Young Writer of the Year Award[23]
2021 – Longlisted – Dylan Thomas Prize[24]

三角関係は恋愛ものの王道だと思うが、ロケーションを香港に据え登場人物の人種も文化もセクシャリティも異なる三つ巴で進める設定があらためて興味深い。
その一方でいわゆる洋の東西を問わないエリートの排他的な同質性みたいなものも強く出ていて、読み手を戸惑わせてくる。。

また一人若いすごい作家が出てきた。
（ダブリンでは自転車にもよく乗るサイクリストでもあるそう 🚴）

◆参考資料：
- Podcast: https://www.bbc.co.uk/programmes/w3ct1x9w
- Wikipedia: https://en.wikipedia.org/wiki/Naoise_Dolan#cite_note-8
- Guardian: https://www.theguardian.com/books/2020/apr/19/naoise-dolan-im-not-good-at-presenting-myself-as-likable