マーティン・エイミスという作家と新作

以前、文章の書き方について学んでいるときに、イギリスのRobert McCrumという著述家による「真に影響力のある作家」は誰かというGuardian紙の記事を見つけた。

McCrum氏曰く、それは次の10人であると。
"My list of the most influential writers:
Ernest Hemingway
Samuel Beckett
Sylvia Plath
Emily Dickinson
Ted Hughes
Joseph Conrad
Gabriel García Márquez
Gunter Grass
PG Wodehouse
Edgar Allan Poe
WG Sebald
Paul Auster
Martin Amis"

ヘミングウェイから始まる名だたる文豪リストは、ベケット、コンラッド、マルケズ、ポーと続き、一番最後にマーティン・エイミスという作家が挙げられていた。

さて、この人は誰なんだろうと思ったのが最初のきっかけだった。

河出書房新社から、プロフィールを参考にさせてもらう。
「1949年イギリス生まれ。イギリス、スペイン、アメリカなどで教育を受ける(13回転勤)。
オックスフォードで学んだあと「タイムズ文芸附録」の編集者として活躍。
小説に『二十歳への時間割』『マネー』『時の矢』など。イギリス文壇きっての才人。
有名なキングスレー・エイミスの息子でもある。」

現代イギリスを代表する文学者の一人ということだった。
そのエイミスが自身の人生を振り返った自伝的小説をこの度発表した。
題して「Inside Story」。
年齢のこともあり自身の最後の長編小説になるという。

Economist がポッドキャストでインタビューしていたのでさっそくやりとりを聞いてみた。

下記、やりとりの抜粋。

Q:誰でも作家になれますか?
"It requires no training, no special equipment.  It is the most democratic form.  Novel doesn't really demand in a way other arts do." 
拙訳)「執筆は訓練も特別な器具も必要としません。それは最も民主的な形式といえる。小説は他の芸術のような要求をしません」

Q:若い作家へのアドバイスは?
“You need to start writing in your thirties at the latest. Otherwise you get blocked by genealogy. Start when you’re young and brave and stupid — and then charge in before inhibitions beset you.” It is Amis at his fluid, funny finest (he often speaks in cadences which most of us would need to write down to command).
拙訳)「遅くとも30代で書き始める必要がある。 あなたが若くて勇敢で愚かであるときに始めるように—抑制があなたを悩ます前に」

ブルックリンの自宅からは自由の女神が見えるそうで、その時々によって女神が表情を変えるといったことも話している。新作は他の同世代の文豪たちとの付き合いなどこれまでの人生を振り返った一冊になったとのこと。
また米大統領選挙を控え、現在のアメリカの状況なんかについてもコメントしています。

気になった方はぜひ聞きこんでみてください。

P. S. 
ロンドンに暮らしていたころの彼の家が売りに出ていたようで、ニュースになっていました。£7.5 million(!)の美しい豪邸の写真はこちら ☞ 🏠 
(=1,023,116,250.00 円 10月26日 7:24 UTC )




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